おかえりモネ妄想小説・今回の菅モネは先生の勤務先の大学病院が舞台。残念なイケメン菅波先生と人気お天気お姉さんの結婚報告にみんな興味津々。菅波先生からこれまでの感謝を告げられた中村先生は感無量に。二人に対する中村先生の想いも妄想してみました。
菅波先生の結婚に大学病院は大騒ぎ!しかもその相手は・・・
おかえりモネ妄想|今回の菅モネは、腫れて夫婦となった二人が先生の勤務する大学病院へ結婚報告へ。結婚しない男・菅波と人気お天気お姉さんとの結婚に病院内は大騒ぎ。自慢の新妻をここぞとばかりに見せつけるドヤ波。そして、百音に後押しされて彼の恩師・中村先生にこれまでの感謝の気持ちを珍しく菅波先生が伝えます。中村先生の想いや懐かしの勝鬨橋での二人のこれからの想いも妄想してみました。
おかモネ妄想|その若手医師の結婚相手はお天気お姉さんだった!
その日、東成大学病院のスタッフの出勤率は前代未聞の100%を超えていた。
菅波の属する呼吸器外科の医師や看護師をはじめとして彼の同僚や他棟のスタッフまでが申請していた有休を取り下げたり、連続勤務で疲弊しているにも関わらず誰も休もうとしなかった。
なぜなら、東成大学病院の医師・菅波光太朗を知る者であればこの日は絶対に休めない理由があったから。本日、長期休暇中の菅波が噂の婚約者と入籍をし、夫婦そろって指導医の中村に直々に結婚挨拶をするという。実在する菅波の新妻を見れる千載一遇のチャンス!これは絶対見逃せない案件である。
菅波は塩顔イケメンのすらりとした長身で手足も長く、スーツを着ればモデルか俳優と言ってもいい抜群のルックスをしているのに、普段の彼はスタイルの良さを生かしきれない猫背にファッションセンスゼロのチェックシャツとチノパンで残念なイケメンの代表格である。おまけに人づきあいが悪く、容赦ない正論で人を不機嫌にさせる天才だ。医者としては有能だが、それ以外は何の魅力もない。当然、彼女の存在など聞いたこともなく、仕事が趣味の鮫オタク。素材はいいのに残念過ぎると何度言われた事か。
ある患者の治療をきっかけに誰からも心を閉ざした彼は、一週間交代での登米勤務を経て、自ら希望して登米に専従。医者としての将来を嘱望されていた彼は終わったと誰もが思った。その後、再び大学病院へ戻って来た彼は別人のように人間力に優れ男性としても魅力的になっていて、看護師や女性医師から憧れの目で見られていた。
彼を変えたのはこの間にできた恋人の存在。あの菅波をここまで変えるとは一体どんな女性なのか?
菅波は恋人の存在をひた隠しにしていたが彼によく似た男性が黒髪のきれいな若い女性と何度もデートをしている姿を見かけたとの目撃談が続出していた。
「登米にいるはずの菅波先生が黒髪の可愛い女性と大学病院付近をデートしているのを見かけたんだけど聞いたこともない甘々の声とデレデレ顔なんだ。あれは菅波じゃない。いわゆる他人のそら似だ」
「私もJテレ付近で先生とよく似た男性が黒髪がきれいな女性と手をつないで歩いているのを見かけましたが、余りにもデレデレしすぎて、見ている方が恥ずかしくなりましたよ」
「その彼女、朝キラッのモネちゃんにすごく似てたんだけど、あのモネちゃんが菅波の彼女なんてあり得ないでしょ?」
目撃談によると、その時の彼はデレデレ顔に甘々の声でみんながよく知る菅波光太朗と同一人物だと信じがたい。恐らくよく似た他人だと誰もが思った。
しかも、その彼女が朝キラッ!のお天気お姉さん・モネちゃんらしい・・・
長い黒髪に清楚で愛らしい容姿のモネちゃんは「恋人にしたい有名人ベスト3」にランキングされる男性の憧れの女性。もちろん、東成大学病院の医師の中でも人気は抜群。
その彼女があろうことか、あの菅波の恋人だというのだ。全くあり得ない。
東成大学病院の都市伝説にでもなりそうだ。
菅波が別人のように変わったことは事実。
時折、病院で誰もいない時を見計らって彼女と電話で話している姿を見かけた目撃談によるとこの時の彼は甘々の声で相好を崩して電話口の恋人に甘えていたという。その姿を見た同僚医師は普段見る菅波との余りのギャップにショックを受けて、その日一日使い物にならなかった程だ。
その目撃談の被害者は、この二年半で急増。
電話の相手は婚約者で感染症が起こる直前に結婚の挨拶に出かけ、その後、二年半会えなかったらしい。あの菅波が婚約できたという話題は病院のスタッフが感染症対策で疲弊している中での明るい話題のひとつだった。まだ誰も見たことのない、なかば都市伝説化している菅波先生の婚約者。
その相手が誰かということは指導医の中村は知っているようだが、
「え、菅波先生の婚約者が誰かって!?私の口からは言えませんよ。そんな個人情報漏らしてこれ以上嫌われたくないですからね。気になるなら彼に直接聞いてください!」
誰が聞いてもはぐらかされてしまったため、みんなでその相手を詮索するのがスタッフの休憩中の息抜きだったとか。
「ももねさん」
そういえば菅波が電話口で何度も甘ったるく気持ちの悪い声で電話の主をそう呼んでいた。
菅波と同期のモネちゃんファンの医師がモネちゃんの名前が「永浦百音」であることと、彼女が中継キャスターになる前は登米の森林組合で働いていたことを調べてきた。そこに併設する診療所で菅波が働いていたこともわかった。二人の接点に気づいたスタッフたちは大騒ぎ。
やはり、菅波先生の婚約者は、朝キラッの元お天気お姉さん、モネちゃんで間違いない?
感染症が落ち着いた夏に菅波は長期休暇を取って、婚約者に会いに行き、急遽入籍を決めたという。中村先生が婚姻届の証人になったようで、二人で挨拶に来る。
瞬く間にこの情報は院内に広がり、菅波を知る誰もがこの決定的瞬間を逃したくないと思った。
あの菅波に彼女ができた時も衝撃だったが、今度は結婚である。
しかも相手は元お天気お姉さんのモネちゃん???
東成大学病院の男性医師の憧れの的の女神。
これはオーバーワークで壊れた菅波の妄想か!?それとも願望?
実物を見るまでは絶対に信じられない。
有名芸能人の結婚より、菅波の結婚の方が大学病院のみんなにとっては興味がある。
「・・・というわけで、今日の僕達の結婚報告、多くのギャラリーが集まるとのことです。先ほどの中村先生との電話の内容がこれです」
「え、どうしてですか?私達芸能人でもないのに?」
先程、区役所に婚姻届けを二人揃って提出して職員に祝福されながら無事に届けを受理された。
晴れて夫婦となった菅波がため息交じりに新妻に告げると合点がいかないという顔で、新妻が口をすぼめて質問する。
二人の左手の薬指には独身時代に菅波が百音に贈ったスキンジュエリーネックレスと同じメーカーのゴールドの結婚指輪がキラリと光っている。
「一生結婚しないと思っていた、あの菅波が結婚した。しかもその相手が、今でも人気のお天気お姉さんだった。話題の焦点はこの二点です」
「・・・え、私?」
百音がちょっと青ざめる。
「他に誰がいるんです?僕の妻はあなたでしょ」
「だって、私がお天気お姉さんしていたのは、もう3年前の話ですよ」
「あなたには自覚がないかもしれませんが、お天気お姉さんのモネちゃんはいまだに人気があります。今日だって、何人かの男性が熱い視線送ってましたよ」
「ええっ、そんなの全然気づきませんでした」
「気づかなくてもいい、そんなことは。無視してやったらいいんです」
「せんせい、今ちょっと悪意を感じました・・・」
菅波がフーッとため息交じりに呟く。
「病院でもあなたのファン多いからな・・・ああ、面倒なのは登米のあの人たちだけだと思っていたのに。ここでもか・・・」
菅波が頭を抱えて道端に座り込む。
「どうしたんですか?」
「やっぱり行かなきゃダメかな?」
「ダメです!ちゃんと中村先生に報告しないと!永浦の家でも、登米でも先生ちゃんと挨拶できたじゃないですか。さ、頑張りましょう!」
菅波を励ますものの、拳を握りしめる百音の表情もこわばっている。
「・・・ん?百音さん、もしかして緊張してらっしゃる?」
「事前にわかっていれば、スーちゃんにメイクも服もお願いできたんですけど。もう間に合いません。メイクも自己流だし、服も普段着です。先生に恥をかかせたらと思うと・・・」
不安そうに俯く新妻が可愛くて仕方がない。
ここが外でなければ思い切り抱きしめるのに・・・
「大丈夫です。あなたはそのままで十分可愛いです。その上に、大人の女性としての色香も加わって、魅力的すぎて危険なくらいだ。それだけに心配です」
「何言ってるんですか・・・と、とにかく行きましょう!余り、中村先生お待たせしてもいけませんから」
「そうですね。じゃ、行きますか」
手をつないで菅波の勤務する東成大学病院へと入っていく二人をすれ違った医者看護師たちが振り返り、ひそひそ話を始める。
「菅波先生の結婚話、妄想じゃなかったんだ!え、一緒にいるの、あのモネちゃん・・・うそ!?」
(妄想だなんて失礼すぎます!)
「俺のモネちゃんがどうして菅波の奥さんに・・・」
(百音さんと結婚するのは僕しかいません。僕の妻を馴れ馴れしくモネちゃんなんて呼ぶな!)
「ああ、久しぶりの生モネちゃん、やっぱり可愛い・・・ああ、なんか艶っぽくなってる」
(あなたが魅力的過ぎて心配です)
「あれ、本当に菅波先生?にやけすぎて顔面崩壊してるよ・・・」
(こんな可愛い奥さんもらったら、にやけるのは当然です)
「くっそ、菅波!あいつわざと見せつけやがって・・・俺が登米に行けばよかった・・・」
(わざと見せつけてるんです。これまでずっと我慢してきたんだからそれ位許されるでしょう)
みんなの熱い視線の中、菅波はどや顔で百音の手を離そうともせずに廊下を歩いている。
時折「モネちゃん!」と呼びかけられる度に百音は律儀にお辞儀をする。
「あの先生、手も振った方がいいんでしょうか?それとも握手とか・・・」
「へっ!?」
「だって、わざわざ声かけてくれるのに何かした方がいいのかなと」
「いいんですよ、そんなの無視しとけば。僕達ロイヤルファミリーでもありませんし。あなたは周囲に気を遣いすぎですよ。百音さんは夫の僕だけを見ていればいいんです」
「はい」
中村の部屋を訪れた二人は大歓迎される。
「菅波先生、モネちゃん、結婚おめでとう!二人が登米にいた頃からいつかはこうなると思っていましたが、やはり嬉しいもんです」
「ありがとうございます」
「私の婚姻届を使ってくれたそうですね」
「ええ、僕達よりも先にあなたのサインがあったのが気に入りませんでしたが」
「ちょっと光太朗さん・・・」
「ハハハ、菅波先生のことだから、新しいの取り寄せると思っていましたよ」
中村が豪快に笑う。
「ええ、そのつもりでした。でも、証人は中村先生とサヤカさんに頼もうって二人で決めていましたから。不本意ですが、あなたのおかげで百音さんとも出会えたわけですし・・・」
「先生、素直じゃないですね。ちゃんとお礼を・・・」
百音が眉をしかめて上目遣いに菅波を見る。
菅波が中村の目を見て真摯な表情で話し始める。
「中村先生!」
「はい」
「僕はあなたが嫌いでした」
「ちょ、ちょっと光太朗さん!」
驚いて止めようとする百音を中村が制する。
「いいから、続けてください」
「・・・というか、苦手と言った方がいいのかもしれない」
「でしょうね」
「どうしてもあなたにはかなわないと僕が知っていたからです。人間力も医師としての技量もすべてが。僕の言動はすべてお見通しで。あなたといるといつも自分の無力さを感じてしまう。でも、迷った時は先生ならどうするかを考え、知りたくなる。そして、悔しいですが、あなたの言葉に納得してしまう。今の僕があるのはここまで先生が導いてくれたからです。あなたは僕の人生の恩師です。だからこそ、百音さんと共に歩む人生の証人として見届けてもらいたいんです。いつか先生を追い越せるかどうかはわかりませんが。これからもよろしくお願いします」
そう言って、菅波は深々とお辞儀をする。
菅波は気恥ずかしくなり、所在なさげに視線を左右に動かしたり、眉をポリポリとかく。
中村は菅波の予想外の言葉に感動し、うっすらと目に涙を浮かべながらも、いつもの笑顔を見せようとする。
「いや、なんか気持ち悪いな。菅波先生にそんなに褒められると・・・何か企んでいます?」
「失礼ですね、何も企んでいませんよ。せっかく清水の舞台から飛び降りる覚悟で感謝の想いを伝えているのに」
「いや、ありがとう。菅波先生にそう話してもらえる日が来るとは嬉しいですよ。本当のこと言いますとね、私も初めは先生をに登米行きを打診した時迷ったんです。あなたは医師として非常に優秀な能力を持っている。その上に努力家で自己コントロールに優れている。まさに医者になるために生まれてきた人間だと思う。でも、宮田さんの一件があって、環境を変えることがあなたにとっていいのではと考え、勧めた。まさか地域医療にこれほど関わってくれるとは思いもしませんでしたが。でも、あなたはまだ若い。大学病院でのキャリアを積むことも必要だと提案したことが結果的に二人を遠距離にしてしまった。今回も、あの時呼び戻さなければ2年半も会えなくなることはなかったと、何度も悔やんだ。その間に菅波先生に何かあればモネちゃんに合わせる顔がない。本当に申し訳なかった。モネちゃんから先生を奪うような形になってごめんね」
「やめてください、中村先生!先生には感謝することはあっても、謝られることなんかされていません。確かに会えなかったのはつらかったですけれど、おかげで光太朗さんの大切さがよくわかりました」
「僕もです。医者である以上、先生から言われなくても僕は自分の意思で戻っていました。百音さんも僕を信じて待っていてくれましたし」
「菅波先生、私は本当に指導医冥利につきます」
いつの間にか泣き笑いになって菅波の頭や肩をポンポンと叩く。
「い、痛いです」
「こんな時くらい大目に見てください。普段スキンシップさせてくれないんだから。先生が嫌がるなら、モネちゃんにしようかな」
「ダメです!彼女には触らないでください!」
菅波は百音の前に立ち、中村をガードしようとする。
「少しは成長したと思いましたが、モネちゃんに関しては相変わらず度量が小さいですね。ハハハ」
いつものように豪快に笑う中村に菅波は合点がいかないという顔で眉をしかめる。
「もちろん、頼まれなくてもこれからも二人のことを見届けますよ。落ち着いたら今後どうするかも相談に乗りますから。二人に悪いようにはしません」
「お願いします」
菅波と百音は中村に深々とお辞儀をする。
勝鬨橋を手をつないで歩く二人。
二人が懐かしそうに立ち止まる。
「懐かしい。ここにはいろいろな思い出があります」
「そうですね。ここであなたに合鍵を投げ返されたあの時は焦りました。ノールックで受け止められたのは自分でも驚きましたが。返されてなるものか!って必死だったんでしょうね。その後、飛び込んできたあなたもキャッチできて良かった」
「うっ!あの時は悪かったと思っています」
百音がバツの悪そうな顔をして俯く。
「あの時、あなたの投げる物なら僕は全部取ります!って大見え切りましたが、実際はできていたのかな?会えなかった2年半、あなたには本当につらい思いをさせてしまった」
百音がプルプルと顔を左右に振る。
「先生がここで『大丈夫です』って言ってくれたから、私は乗り越えることができたんです。それに本当につらかったのは先生の方じゃないですか」
「あの時、『大丈夫です』って言い切った僕を褒めてやりたい気分です。それで僕も救われたんだから」
百音があの時と同じように川辺を背に菅波に向かって問いかける。
「私達のこれからの未来、大丈夫ですか?」
「結論からいうと大丈夫です。二人が投げる物なら二人で取れば大丈夫です」
百音がダッシュで菅波の胸に飛び込み、菅波がしっかりとキャッチする。
「結婚指輪投げられたらどうしようと思った」
「もちろん、取ってください」
菅波の胸の中で百音が少し顔を上げてクスッと笑う。
二人の左手の薬指の結婚指輪が光に照らされて輝いている。
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「おかえりモネ」妄想小説まとめ|菅モネのその後の話をつくってみた
まとめ
今回のおかえりモネ妄想小説は、
「おかモネ妄想|その若手医師の結婚相手はお天気お姉さんだった!」で
晴れて婚姻届けを出した二人が菅波先生の勤務する大学病院の中村先生のところへ
結婚の挨拶に出かけるエピソードでした。
菅波先生の結婚に興味津々の院内の様子と嫌いだと言いつつ、本当は中村先生のことを慕っている菅波先生の心情を妄想してみました。
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本ページの情報は2023年7月時点のものです
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