おかえりモネ妄想小説・今回は本編ドラマ最終回・2年半後の菅モネの再会からの物語です。過酷な戦いの中で心身ともに傷ついた先生の心の闇、会いたくても会えなかった日々の中での百音の後悔、再会した二人の幸せな未来についての決意を描きます。
2年半ぶりの百音と菅波の再会・二人の想いと未来への決意は
おかえりモネ妄想小説・今回は本編ドラマ最終回・2年半後の菅モネの再会からの物語です。会いたくても会えなかった2年半を経た二人の想いと未来への決意を描きます。ひとつの目標に向かうまでに違う場所で頑張る二人。会おうと思って会えることは当たり前じゃなかったことに気づいたとき、お互いの存在の大切さを改めて知ったと思うのです。菅波先生をこれ以上ひとりで頑張らせたくない。長くつらい日々を経験した二人には、もう二度と離れてほしくない、幸せな未来を見届けたい。
そんな幸せな二人を妄想してみました。
おかモネ妄想|あなたとの再会!もう絶対に離れない、離さない!
もうすぐ先生が戻ってくる。
2年半ぶりに私のところへ・・・
結婚挨拶の翌日に急遽呼び戻された先生
帰る前に登米のサヤカさん達に私たちの婚約を報告しに行ってくれた。
春に二人で一緒に行こう、って交わした約束は実行できないままに
先生は過酷な戦いの最前線に取り込まれてしまった。
誰がこんな未来を予測できただろうか・・・
離れていても大丈夫だと
あなたの投げるものなら、僕は全部取ります。
先生の優しさに甘えた私は自分の想いを優先させて島へ戻った。
この先の未来、私たちが共に生きるために必要なステップだと・・・
私はなんて思いあがっていたんだろう。
あんなにも私を求めてくれた先生をひとりぼっちにして
何もできなかった・・・
もし、何かあっても私たちは家族ではない・・・
私にできることは、先生の無事を祈ることと待ち続けること。
先生が私のところへ戻ってきたら、もう絶対に離れない。
先生は私の生きる希望。
もうすぐあの人の元へ戻れる。
夢でもいいから会いたいと願った最愛の恋人・・・
2年半もの間、百音さんは僕を待ち続けてくれた。
会うたびに魅力的になるあの人が僕を選んでくれた奇跡。
ご両親に結婚の挨拶をした後、
僕たちを見守ってくれた登米のみなさんに報告をした。
幸せだったのはここまで・・・
春にふたりで行く約束は果たされることもなく・・・
僕は終わりのない戦いの最前線に投げ出された。
百音さんの隣は僕の指定席。
あの人のことになると僕は独占欲の強い、嫉妬深い人間になる。
嫉妬という感情は明日も元気な保証があってこそ起きるもの。
いつの間にか、僕は嫉妬という感情すら消えてしまった。
傷つくのが怖いから、何も感じたくない。
あの人を失う恐怖から逃れるために
僕は再び心にふたをしようとした。
あの人に出会う前の僕のように・・・
百音さんはそれが僕の本心でないことはお見通しだった。
心を失くして生きるのはもっとつらかった。
期待と絶望が繰り返す日々、
自分を見失いそうになる度にあの人が引き戻してくれた。
僕は絶対に彼女のところへ戻る。
百音さんは僕の生きる希望。
「・・・先生!」
「太陽久しぶりだ・・・」
2年半ぶりに再会した菅波は色白だった顔はさらに青白く、細マッチョだった身体は一回り痩せて、見るからにやつれており、その姿だけでも過酷だった日々が想像できた。
百音は涙が滲みそうになるのを堪えていつものように微笑んだ。
そんな百音が眩しくて菅波は思わずつぶやく。
「あなたと僕は違う時空で生きているのか・・・」
「私たち距離も時間も関係ないですから・・・」
やっと会えた!
ずっと触れたかった最愛の人とようやくできたハグ。
これは幻かもしれない。消えてしまわないように固く固く抱きしめ合った。
「先生・・・本当に・・・お疲れさまでした」
「うん・・・」
愛しい人が自分の腕の中で優しくねぎらってくれる。
緊張の糸が今にも切れそうで、菅波はこれまで抑えていた様々な感情があふれ出そうになるのを必死で堪えた。
過酷な2年半の日々の中で蝕まれた心の傷。
心の奥底にある負の感情をすべて吐き出してしまうと自分はどうなるのか。
8歳も年下の恋人に自分の弱さをすべてさらしてしまうとどうなるのか。
彼女に嫌われてしまうのではないか、そんなことを考えると怖かった。
自分がもっと強くなればいい。
菅波は2年半もの間、自分を待ち続けてくれた百音にこれ以上心配させたくなかった。
***
雨が降り出す前に永浦家に帰った百音と菅波を家族が待ちわびていた。
「光太朗、お疲れ様!いろいろと大変だったな」
「光太朗くん、お疲れ様!」
「お義父さん、お義母さん、龍巳さん、長い間ご無沙汰してすみませんでした」
耕治が泣きながら菅波の肩を叩き、抱きしめる。
「おいおい、なに他人行儀な挨拶しでんだよ。お前はもう家族なんだから。さ、今夜は宴会だ!みんな集めて派手にやるぞ。お前のためにとびっきりの牡蠣を用意しであるから」
「それは楽しみです」
「光太朗さん、疲れているのにこの人たちに無理に付き合うことはないわよ」
亜哉子が菅波を気遣う。
家族に囲まれて話す菅波はいつもと変わらなかった。
疲れているのは当然のこととしても、余りにもいつもと変わらない菅波に違和感を感じた。
先生、どこか変。
耕治なりに菅波をねぎらう意図で宴会を開いてくれるのはありがたいけれど、いきなり大人数での宴は現在の菅波にはきついはず。
本来社交的でないのに、嫌な顔ひとつせず、笑顔を見せている。
百音には菅波が無理をしているようで痛々しかった。
今夜は先生とふたりだけになろう。
「お父さん、悪いけど今夜は先生と二人でホテル泊まるから!」
「え、ちょ、ちょっと百音さん・・・」
「おい、モネ!それはねぇだろ。みんな光太朗と飲むの楽しみにしてんだから」
「私たち2年半も会えてないの!!だから今夜は二人だけでいたい!お母さん、あとはお願いします」
百音は亜哉子の方を向き、軽く手を合わせる。
亜哉子には娘の想いがわかっていた。
「わかった!行ってらっしゃい」
「なんだよぉ~」
「もうお父さん、聞き分けのないこと言わないの」
「じゃ先生、準備してくるから待っててくださいね」
「も、百音さん・・・」
そう言って二階の自分の部屋へとダッシュで駆け上がる百音を見て菅波は茫然としている。
「あ、あの・・・本当にすみません・・・」
「あの子は言い出したら聞かないから。頑固なのよね」
「それ、ちょっとわかります」
先程から恐縮していた菅波が亜哉子が目を合わせてくすっと笑う。
海辺の道をドライブしている百音と菅波。
「百音さん、こんなことして本当に良かったんですか?」
「早くふたりきりになりたかったんです」
「距離も時間も関係ないって言ってたくせに?」
「私たち、2年半も触れ合っていないんですよ。先生はそうじゃないんですか?」
運転席の百音が助手席の菅波を煽るようにちらっと見る。
菅波が照れて口元を押さえ、耳まで赤くなる。
「それはそうだけど・・・あなたのくそ度胸も健在ですね」
「フフ、あたりまえです」
「でもなんだかお義父さんに申し訳ないです」
「先生はいつも気にし過ぎです。父のことは母がうまく説得してくれますよ。それに私たち婚約してるんですから」
***
海辺のホテルの一室。
開け放した窓からは西日が差し込み、潮の香りがした。
ドアを閉めるなり、百音は菅波の背中に抱き着く。
「先生、おかえりなさい」
「ただいま、百音さん」
菅波が後ろから回された百音の手に自分の手を重ねる。
「やっと、私のところに戻って来てくれた!本当にありがとうございます!」
「僕の方こそ。あなたがずっと待っていてくれたから頑張れた。ありがとう!」
ベッドに隣り合わせに腰掛ける二人。
百音が菅波の肩に頭をもたれかけ、菅波が百音の黒髪を梳かす
「先生、いろいろと悔しかったでしょ」
「・・・うん」
「先生は一生懸命頑張ったからそれでいいんです」
「・・・」
「せんせい?」
「・・・違うんだ、百音さん。僕は頑張ってなんかいない・・・頑張る前に助けられる命すら救えなかった・・・僕は無力だった・・・うっ・・・」
「そんなことない!」
菅波の声が次第に震えてくる。
「病床のベッドがひっ迫していてね、どちらかの命を選ばなければいけないこともあった。ひとりを助けるってことはひとりを見捨てるってことだ・・・治療をすれば助けられたかもしれないのに・・・うっうっ・・・その選択肢すらなかった・・・」
菅波の目から悔し涙があふれ出し嗚咽する。
百音は菅波の背中に優しく手を当てて、同じように涙を流しながら話を聞く。
「最善を尽くしたならまだ納得できる。でも、そうでない治療や選別が多すぎて・・・いつの間にか僕はロボットみたいに・・・患者さんをさばいていた。寄り添うことができなくなっていたんだ・・・」
菅波が声を上げて泣き続ける。
百音は菅波を抱き締め、子供をあやすように頭を撫でる。
「ごめん、百音さん。こんなこと聞きたくないよね・・・」
「先生は患者さんの前ではお医者様でも、私の前では恋人の光太朗さん。だから私に甘えてください。そのために私がいるんです」
「百音さん・・・ううっ・・・こんな僕があなたを・・・幸せにできるのかな?」
「光太朗さんが幸せじゃないと私も幸せになれません・・・だから私を幸せにしてください」
「僕は幸せになってもいいの?」
「あたりまえじゃないですか」
菅波は百音の胸に顔を埋めて思い切り泣いた。涙が枯れるまで・・・
百音は菅波の過酷な日々を想い、涙するしかできなかった。
これまでの想いをすべて吐き出した菅波は百音に抱き締められて穏やかな眠りに落ちた。
「光太朗さん、辛かったですよね・・・ごめんなさい、ひとりぼっちにして・・・これからはもう絶対に離れません」
月明かりの中、菅波が目覚めると柔らかな百音の身体に包まれていた。
百音が慈しむ様に菅波を抱き締めてくれている。
こんなに心地よく眠れたのは何年ぶりだろう。
百音を起こさないようにそっとベッドから起き上がり洗面所の鏡を見る。
顔には涙の跡がくっきりと残り、瞼は腫れあがっている。
こんなに泣いたのは子供の時以来だ。
この年になってもこれだけ泣けるんだな。
胸の奥底に眠っていた感情を百音の前ですべて吐き出したおかげで今は、すっきりとしている。
宮田の時と同じように吐き出すつもりはなかったのに、百音の前では自然に心のふたが外れてしまう。
百音さん、本当にあなたにはかなわない。
改めて、僕には百音さんが必要だ。
シャワーを浴びて、再びベッドに戻ると、
百音が目を覚まして上目づかいに菅波を見てほほ笑む。
「先生」
「ごめんなさい、起こしてしまいましたね」
「気分はどうですか?」
「おかげさまで復活しました。あなたの手当てのおかげで」
「良かったです」
「あなたにはみんなお見通しだったんですね」
「ふふ・・・早く二人だけになりたかっただけですよ」
「もう、あなたって人は・・・そんなに僕を甘やかさないでください」
百音が上目遣いに菅波を見る。
「じゃぁ、今度は私を甘やしてください」
「え?」
「ずっと待ってたんです。先生と触れ合えること・・・」
百音がベッドの中から手を広げて菅波を求める。
それに応えるように菅波が百音の唇にキスをし、重なる。
二人で服を脱がせ合い、しっかりと抱き合い、何度も愛し合う。
二人で愛を確かめ合った後、朝焼けの海辺を百音と菅波は手をつないで散策する
聞こえるのはさざ波と砂浜をしゃりしゃりと歩く二人の足音だけ。
朝日に染まる海を見て菅波はつぶやく。
「きれいだな。こんな景色見たことない」
「私も・・・」
「あなたには見慣れた景色じゃないんですか?」
「今朝の海は特別です。先生と一緒に初めて見た景色だから。好きな人と見る景色は違います」
「僕も・・・あなたと一緒にいる世界はいつも色づいて、僕に力を与えてくれる・・・でも僕はあなたに謝らないといけない」
「何をですか?」
「せっかく再会できたのに、二人で一緒に暮らせる未来に向かって、まだ僕は何もできていない。やっとこれからだ。ごめん、あなたをまた待たせることになる」
百音が菅波と向かい合う。
「先生に会いたくても会えなかったこの2年半でわかったことがあるんです」
「え?」
「私にとって何が一番大切なのか・・・それは先生です。先生が私のすべてなの」
「百音さん?」
「以前の私なら、島と先生・・・身体がふたつあったらいいのに・・・そう思った。でも今は違う。島のために、みんなのために役立ちたいという気持ちは変わらないけれど、先生がいるから私は頑張れる。もう先生と離れたくない!」
「僕だってそうだ。でも・・・」
「私が先生のそばに行きます!」
「え!?」
「この2年半で私、がんばって結果を出しました!気象予報はチーム戦だから、みんなの力を出し合えば、気仙沼だけでなく、他の地域にも活用できるんです。私の島へのけじめはつけました。だから・・・」
「本当にいいの?僕のそばにいてくれるの?」
「はい!もう絶対に先生から離れません」
「もう絶対に離さない!ずっと僕のそばにいてください」
菅波は百音を抱き締め、その肩に顔を埋める。
菅波の目から涙がポロポロと零れる。今度は嬉し涙だ。
そして、唇に触れるだけの軽いキスをした後、顔を見合わせてほほ笑む。
「では結婚しますか」
「はい」
「まずは婚姻届ですね」
「早速もらってこないといけないですね」
「あの、その件なんですが・・・」
「はい?」
菅波が恐縮しながら恐る恐る切り出す。
「実はもう用意してるんです。僕のキャリーケースの中に入っています」
「ええ~!?」
「ごめんなさい。驚きますよね・・・勝手に用意して怒ってますか?」
「いえ、怒りはしませんが、驚きました」
「あの2年半の間、僕があなたに会えずに滅入っているときに中村先生からお守り代わりにって強引に渡されたんです。ま、婚約の報告をしていたせいだと思いますが。あなたと再会した時に渡せるように元気でいろ、って。証人欄にはしっかりあの人の署名入りで・・・」
「そうだったんですか」
「不本意ですが、いつか婚姻届けを提出するときにはあの人にお願いをしようとは考えていましたが、まさか自分から署名してくるとは・・・」
「ふふふ、中村先生らしい」
「でも、それがあったから頑張れたのも事実です。ああ、本当にあの人にはますます頭が上がらないのが納得いきませんが・・・」
「本当は納得しているくせに・・・先生も強情ですね」
「あなたに言われたくはありません」
菅波はいつものチベスナ顔になって拗ねる。
「もうひとりの証人はどうしますか?」
「やはりサヤカさんにお願いしたいです。父は拗ねると思いますが・・・」
「僕も同感です」
「今夜、家の皆には報告して明日登米に行きましょう!」
「やっと二人で行く約束を果たせますね!ああ・・・でも、また冷やかされるだろうな・・・」
「ふふふ、その時は見せつけてやりましょう」
「全く、あなたって人はどこまでクソ度胸があるんですか」
二人顔を見合わせて笑う。
いつの間か、日がすっかり昇り青空に変わっていた。
「せんせい、あと15分で雨が降ります」
「え、また?」
「はい」
「じゃ行きますか」
ふたり手をしっかりと絡めて、ぶんぶんと手を振りながらホテルへと歩き出す。
百音と菅波、ふたりで共に生きる未来はどこまでも希望にあふれている。
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「おかえりモネ」妄想小説まとめ|菅モネのその後の話をつくってみた
まとめ
今回のおかえりモネ妄想小説は「あなたとの再会!もう絶対に離れない、離さない!」編。
2年半ぶりに再会できた菅モネのその後の幸せな姿を妄想しました。辛い日々を乗り越えた二人には思い切り幸せになってほしい。
本編ドラマで見れなかった入籍シーンエピソードを妄想しました。
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本ページの情報は2023年7月時点のものです
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