恋つづ妄想小説「夢の新婚旅行・熱海の中心で愛を叫ぶ七瀬と魔王」の後編です。熱海でラブラブな時間を過ごす七瀬と天堂。温泉街の中心で七瀬は愛を叫び、旅館の部屋の露天風呂に二人で一緒に入って花火見物もしますが、平和な時間は意外に短く・・・
熱海でラブラブの新婚旅行を楽しむ七瀬と魔王
恋つづ妄想小説「夢の新婚旅行・熱海の中心で愛を叫ぶ七瀬と魔王」の後編です。「恋つづ」妄想小説を書きたいと思ったエピソードの中のひとつ、「七瀬と天堂の新婚旅行」にやっとかかれました。
昔の新婚旅行のメッカといえば、九州と並んで『熱海』。海外は七瀬がスウェーデン留学しているしのでボツ。それに日浦総合病院は人手が少ないみたいなので、まとまった長期の休みは無理だろうなと思って、東京から近い「熱海」にしました。筆者が実際に行った熱海を思い出しながら、たけもねの二人を思い浮かべて書いたのですが、やっぱりラブラブになってしまいますね。ツンデレの天堂先生と天堂先生大好きの七瀬は想像しただけでも笑顔になってしまいます。
さて、物語の後半は無事に熱海に着いた二人。新婚らしく王道の観光地を散策したり、おいしい食事に温泉を楽しんだ二人ですが、何か足りない。部屋には見晴らしの良い露天風呂がついています。打ち上げ花火も上がり、ムード満点の中、二人の愛も高まって・・・・
恋つづ妄想小説|夢の新婚旅行後編・熱海の中心で愛を叫ぶ七瀬と魔王
熱海駅で新幹線を降りた七瀬と天堂。
七瀬、感動の面持ちで「熱海」駅を見渡す。
「これが熱海。天堂先生と結婚して初めての旅行先。二人で堂々と行けるっていいですね。大阪の出張の時は肩身が狭かったです」
「勝手にコソコソしてたのはそっちだろ」
「さあ、気分をリフレッシュして熱海を楽しみましょう」
気まずくなり、商店街の方へ駆け出す七瀬。
「うわぁ、干物屋さんがいっぱい。おいしそ~。みんなのお土産に買って帰りましょうか」
「今来たとこだろ。帰りにしろ」
「あ、そうか」
天堂、七瀬の大荷物を見て
「それより、先に宿にチェックインしてその荷物預かってもらったらどうだ?」
「あ、それ助かります。さっきから荷物が重くてフラフラだったんです」
「ったく、使いもしないもの入れすぎなんだよ」
「備えあれば憂いなしっていうじゃないですか」
「余計なものが多すぎて肝心な時に必要なものが出せないだろ。さっきだって」
七瀬、これ以上天堂に攻撃されないように先手を打つ。
「バカです・・・」
温泉街の老舗の宿に入り、女将たちに出迎えを受ける二人。
「天堂様!ようこそ、お待ちしておりました。」
「お世話になります」
女将が七瀬を見て
「かわいらしい奥様ですね。お部屋に案内します。チェックインはそちらの方で。さ、奥様のお荷物をお持ちして」とてきぱきと仲居さんに指図する。
見晴らしの良い最上階の部屋。部屋の大きな窓からは熱海の街が一望できる。
「うわあ、素敵。熱海の街が見渡せる」
仲居さんがお茶を入れて二人に進めながら
「後で近くを散策されるとよろしいですよ。それと、このお部屋はカップルの方にとても人気なんです。特に、当館自慢の露天風呂はぜひお入りください。フフフ」と部屋の露天風呂を見せる。
「げ・・・!!」
(天堂先生と一緒に露天風呂・・・)
(七瀬と一緒に露天風呂か・・・)
顔がにやけそうになるのを何気に抑える天堂。
露天風呂からも熱海の街が一望できる。
「この通りの景観で想い出づくりには最高だと思います。お二人でお好きな時間にゆっくりとおくつろぎください。」
宿を出て、人気の散策コースを歩く七瀬と天堂。
來宮神社の境内で樹齢2000年の大楠の巨木を1周する二人。
「先生何をお願いしたんですか?」
「言わない」
「けち」
「願い事は誰にも言わずに一周しないと願いはかなわないんだろ。ま、オマエの願いは聞かなくてもわかるけどな」
「もうそれ以上言わないでください!願い事がかなわなくなっちゃう」
『ずっと天堂先生が私に恋してくれますように・・・』七瀬の願いはいつも同じ。
海沿いの道を歩く七瀬と天堂。
「お宮の松」の前で立ち止まり
「これ、知ってます。『金色夜叉』の寛一とお宮ですよね」
「金のためにお宮が寛一を裏切るんだ」
「私はそんなことしませんよ」
七瀬、海に向かって大声で叫ぶ。
「私は天堂先生が大好きです!先生は私のものです」
「大声で叫ぶな。そんなわかりきっていること」
「先生・・・」
天堂が優しく七瀬の手を握る。手をつないで歩き始める二人。
七瀬が心の中で叫ぶ。
「神様、こんなに幸せでいいんでしょうか・・・」
温泉を楽しみ、新鮮な魚介類たっぷりの豪華会席料理に舌鼓を打ち部屋でくつろいでいる二人。
「こうやってまったりと先生と二人で過ごすのいいですね。夢みたい・・・」
「せっかくだから一緒に風呂入るか?」
七瀬、驚く。
(ついに来た・・・)
天堂、浴衣をささっと脱いで部屋の露天風呂へ入る。
「さっさと来いよ」
七瀬、動揺している。
(先生に裸見られるのは初めてじゃないけど・・・)
その時、打ち上げ花火がパンパンと上がる。
「花火終わっちゃうぞ」
七瀬、思い切って風呂へと入る。
「し、失礼します」
「見てみろ、きれいだぞ」
熱海の街に次々と打ち上がる花火。
「きれい・・・」
「熱海もなかなかいいもんだな」
「先生とこんなところで花火見物できるなんて夢みたい」
天堂、七瀬に優しくキスをする。
幸せな気分で風呂から出てきて再びくつろいでいる二人。
明日の計画を立てている最中に天堂の携帯にメールが入る。
メールの送り主は小石川先生。
「お楽しみのところ申し訳ない。人手が足りなくなって、明日はなんとか乗り切るのであさってから出勤してもらえませんか、とさ」
「私の携帯にも主任から入ってます・・・」
「本当にうちはブラックだな。こんなことならもっと遠いところにすればよかったな」
「でも、良い気分転換させてもらいました」
「明日帰るか」
「はい」
「やっぱり最後に何かあるな」
「私は先生と一緒にいられればどこでも幸せです」
「俺もだよ、七瀬」
二人、見つめ合ってほほ笑む。
まとめ
七瀬と天堂の新婚旅行を2回に分けて勝手に創作しました。
最後まで読んでくださってありがとうございます。もしかして、お気を悪くなさいましたか?
申し訳ございません。あくまでも妄想ですのでお許しください。
二人の新婚旅行を書いているとどんどんラブラブになるんです。夜、一緒にお風呂に入った後は、その流れで・・・となりかけたのですが、ここは皆様の想像にお任せしたいと思います。