今回の恋つづ妄想小説のテーマは、”もし七瀬がTVドラマ「半沢直樹」にはまったら?”。魔王は興味なさそうですが、七瀬は飛びつきそうな感じです。そうなると自分が七瀬の一番でないと気に入らない魔王は激怒するでしょうね。さて、どうなるのでしょうか・・・
もし七瀬がTV「半沢直樹」にはまったら?
10代から80代までの全女性をキュンキュンさせた、たけもねの「恋つづ」。
私も勇者と魔王の恋物語にまだまだ魅了されています。
7月にはDVD&ブルーレイも発売されましたね。ものすごい売れ行きだとか・・・私も売り上げに貢献した一人で、奮発してブルーレイを買いました。そうするとまた早く続編が観たくなります。
せっかくたけもね熱が収まっていたというのに・・・
前回久しぶりに恋つづ妄想小説の新作つくりました。そのままにしていた勇者と魔王のベビーの名前をついに決めてしまいました。できればテレビか漫画の方で先にベビーの名前を決めてほしかったですが・・・そうなるともう怖いものなしです。調子に乗って、今回のテーマは、もし七瀬が大人気ドラマ「半沢直樹」にはまってしまったら、魔王はどうするか?七瀬が大好きで、自分が一番でないと気に入らない魔王のことですから面白くないでしょうね。今度の魔王は「半沢直樹」に嫉妬します。
恋の倍返し!はされるのでしょうか?
恋つづ妄想小説|魔王嫉妬!もしも七瀬が「半沢直樹」にはまったら?
スタッフステーションでみんなが楽しそうに雑談している。
「しまった、今日の半沢直樹の録画忘れた・・・誰か録画してへん?」
沼津が急に大声を上げてスタッフのみんなに呼びかける。
「私、録画してるから貸してあげる。その代わり、わかってるよね?」
恩着せがましく石原が沼津に言い聞かせる。
「施されたら施し返します」
「わかってるじゃん」
楽しそうな話題の中に、来生が入ってくる。
「楽しそうだね、もしかして半沢直樹2で盛り上がってるの?」
「先生も観てるんですか?」
「あれ面白いよね。なかなか生放送では観れないから、録画だけれど。動画配信ないから、録画忘れないようにしているよ。原作も面白いけどね。」
「さすが来生先生!原作まで読んでるとは」
勤務を終えて帰り支度をする天堂に来生が声をかける。
「よ、天堂!今日、半沢直樹観るんだろ?」
「は?別に・・・」
沼津が驚いて
「天堂先生、半沢直樹を観てないんですか?今話題のテレビドラマですよ」
「倍返し!のやつだろ」
「今回はさらに名セリフがいっぱいですよ。勇者なんか必死で観てるン違うんですか?」
「さあな。あいつは子育てで忙しいからな。テレビ観る暇があればもっと勉強した方がいいぞ」
「これも仕事のうち!遊びちゃいまっせ!テレビ観てると翌日の患者さんとの会話が弾むんですわ」
来生が感心して「なるほど」
「そういうことなら、しっかり観ろよ。じゃお疲れ様!」
捨て台詞を残してスタッフステーションを去る天堂。
沼津がぼそっと「相変わらず魔王やな」
天堂家
「ただいま」と天堂が帰ってくる。
「おかえりなさい」
いつもなら喜んで天堂を出迎える七瀬の声が遠くから聞こえる。
「浬さん、ごはんテーブルの上に用意していますから。今、テレビいいところなので、自分でチンしてもらっていいですか?」
七瀬がソファに座り、「半沢直樹」のテレビを観ている。
「おまえも観てたのか?」
「今一番の話題作ですよ。毎回スキっとします。浬さんも一緒に観ましょうよ」
「俺はいい。観たかったらお前だけ観ろ」
「面白いのに・・・」
天堂、フンと。七瀬がテレビに夢中になるのが気に入らない。そして、レンジで温めたごはんを不機嫌そうに食べる。
「俺より半沢の方が大事なのか・・・?何が倍返しだ」
テレビに夢中になって大笑いしている七瀬。
天堂は仕事の資料を読んでいるが七瀬が気になって頭に入らない。
天堂、いきなりテレビのリモコンを手に、テレビの電源を消す。
「あ、何するんですか!今いいとこなのに」
七瀬、リモコンを奪い返し、再びテレビの電源をつける。
天堂、腹が立って仕方がない。
「風呂入ってくる」
「パパ、どうしたんでしょうね?」
日浦総合病院
スタッフステーションで朝ごはん代わりにクリームパンを食べている天堂。非常に機嫌が悪い。
能天気に沼津が石原達と大声で話している。
「昨日、録画できてたから観れてん。だから倍返しなしやで!あれ、天堂先生どうかされたんですか・・・?」
来生が天堂に話しかける。
「ご機嫌ななめだね。どうした、ディカプリオ?」
「何でもない」
「七瀬ちゃんが半沢直樹に夢中になったのが気に入らない?」
「バカバカしい」
「ビンゴ!か」
来生が天堂を見てくすっと笑う。
「おまえってホントにわかりやすいね。ドラマの主人公に嫉妬してどうするの?うちの結華も飯もそっちのけで夢中で観てるよ」
「おまえはそれでいいのか?」
「それで嫁さんがご機嫌ならありがたいよ。七瀬ちゃん、育児ストレスもあるんじゃないのか?少しでもテレビで発散できるならいいじゃないか」
「・・・」
「来週は一緒に観て夫婦共通の話題を持つのもいいんじゃないか。面白いとおもうけど」
天堂、無言でクリームパンを食べている。
天堂家
「ただいま」
「おかえりなさい」
天堂が帰ってくると駆け寄ってくる七瀬。
テーブルにはごちそうが並んでいる。
「今日は久々に浬さんの好きなクリーム祭りです。クリームコロッケにクリームシチューに・・・すぐにあたためますね」
「どうした?」
「昨日はごめんなさい。ついテレビに夢中になって。でも、私の一番は浬さんですから」
「敏理は?」
「うーん、どうしよう・・・どっちも一番かな」
真剣に悩む七瀬を見てくすっと笑う天堂。
「来週は一緒に、半沢直樹観よう」
「え、ほんとに?」
声を弾ませる七瀬。
「こんなことくらいでお前が笑顔になれるなら。いくらでも一緒に観るよ」と小声でつぶやく天堂。
「え、なんて言ったんですか?」
「何も言ってない」
× × ×
七瀬と一緒にテレビを観ている天堂。ドラマにはまっている。
「やば・・・このドラマ、面白すぎる・・・・」
まとめ
七瀬がテレビの「半沢直樹」にはまってしまって、魔王は嫉妬に激怒に大変でした。
七瀬が好きすぎる魔王の行動はバレバレ。気づいていないのは本人だけ(笑)。でも、七瀬の育児ストレスを心配するやさしさもちゃんと持ってくれています。本当は気に入らないけど、七瀬のために一緒に「半沢直樹」を観てあげる魔王。でも、やっぱり観たら今度は魔王がはまってしまった・・・
ってオチでした。自由気ままに書いて申し訳ありません!あくまでも「妄想小説」ですのでお許しを!